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期限の利益は喪失するのか?

2014年7月24日 木曜日

過払金返還請求訴訟の争点の一つに,借主が約定の弁済期に弁済を怠ると,期限の利益を喪失するのか?という問題があります。この争点は,期限の利益を喪失した場合,以後は遅延損害金として利限法の制限利率の1.46倍で引き直し計算をするのか?という争点の前提になります。

 

 

これまでに,期限の利益を喪失したという主張が信義則に反するか否かという最高裁判決は存在します。今回,最高裁平成26年7月24日第一小法廷判決がいわゆるボトルキープ理論について判断しました。

原審の仙台高裁は,借主が平成10年3月9日に18万円を弁済したほか,その後も大きく遅滞することなく約定分割返済額を超える金額を毎月支払続けたことで,支払総額をみれば,約定の弁済期までに支払うべき元本及び利息の総額以上の金額を支払っていたとして,ボトルキープ理論を採用しました。

ところが,最高裁は,元利均等分割方式によって返済する約定で金消契約を締結し,借主が約定分割返済額を超過する金額を支払った場合,その超過額を将来発生する債務に充当する旨の当事者の合意等の特段の事情がない限り,超過額は支払時点の残債務に充当され,将来発生する債務に充当されないと判断しました。

さらに,最高裁昭和39年11月18日大法廷判決を引用し,利限法の制限超過利息は,当然にその時点での残債務に充当されると判断しています。

 

 

この判例を前提とすると,ボトルキープ理論を主張するには,借主側は,超過額を将来発生する債務に充当する旨の当事者の合意等の特段の事情を主張立証する必要があることになります。

 

【追記】

元利均等分割返済方式について,最高裁平成26年7月29日第三小法廷判決が同様の判断をしました。この判決には,木内裁判官の補足意見があり問題状況を整理することができます。


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