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私債権の代位と共益債権

2013年7月18日 木曜日

弁済による代位によって,民事再生法上の共益債権を取得した者が,再生債務者に対して取得した求償権が,再生債権にすぎない場合に,再生手続によらずに,共益債権を行使することができるかという問題があります。

この点について,下級審の裁判例,学説は肯定説と否定説に分かれていましたが,最高裁平成23年11月22日判決(判タ1361号131頁)は,肯定説に立つことを明らかにしました。

事案は,A社がB社との間で平成19年9月に請負契約を締結し,平成20年1月ころ,A社は,B社から請負契約の報酬の一部を前渡金を受領した。同年6月,A社は再生手続開始決定を受け,管財人はB社に対し請負契約の解除の意思表示を行った(前渡金返還請求権は共益債権となる)。

再生手続開始決定前に前渡金返還債務を保証していたX銀行が,平成20年8月,B社に対して,保証債務を履行し,A社に対して求償権を取得した(X銀行のA社に対する求償権は再生債権であり,再生計画の定めるところによらなければ弁済できない。)。X銀行はA社に対して,再生手続によらず前渡金の返還を求めた。

最高裁は,以下のように,弁済代位の趣旨から肯定説に立つことを明らかにしました。

弁済代位は,代位弁済者が債務者に対して取得する求償権を確保するため,法の規定により弁済によって消滅すべきはずの債権者の債務者に対する債権及び担保権を代位弁済者に移転させ,代位弁済者が求償権の範囲内で原債権及び担保権を行使することを認める制度である。原債権を求償権を確保するための一種の担保として機能させることを趣旨とするものである。

弁済代位の制度趣旨に鑑みると,代位により民事再生法上の共益債権を取得した者は,再生債務者に対して取得した求償権が再生債権にすぎない場合でも再生手続によらずに,共益債権を行使することができる。

 

本判決は,民事再生法の共益債権について判断していますが,判旨は,破産法の財団債権にも妥当することになります。


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