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原状回復義務の破産手続上の取扱い

2012年12月11日 火曜日

 賃貸借契約の終了に伴い,賃借人は目的物返還義務と原状回復義務を負います。

 賃借人が破産した場合,破産者が賃貸借契約上負う原状回復義務は,破産手続開始決定前に賃貸借契約が終了している場合は,破産手続開始決定前の原因によって発生したものとして,破産債権に,破産手続開始決定後に賃貸借契約が終了した場合は破産手続開始決定後に発生したものとして財団債権になるというのが,通説的な理解です。

 しかし,賃貸借契約の終了が破産手続開始決定の前か後かで取扱いが異なるのは,合理的な根拠がないという理由で,賃貸借契約の終了が破産手続開始決定後であっても,原状回復の対象となる変更行為が破産手続開始決定前になされているのであれば,破産手続開始決定前の原因によって発生した債権であり,破産債権とすべきだという見解もあります。大阪地方裁判所の運用では,後者の見解に立っているようです。

 他方,目的物返還請求権は,財団債権であると解されています。破産管財人が破産債権である原状回復義務以外の引渡しを履行,すなわち,賃貸人に対して目的物の占有を現実に移した場合は,財団債権である目的物返還義務は履行されたと解されます。なお,東京高裁平成12年12月27日は,原状回復せずに,明渡すことを認めています。


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